ラジオ コントロール(英: Radio Control 頭文字を取ってRC)のことで、 操縦者からの指示を、電波によって伝達し、その指示に従い動作する装置のことです。略称はRCもしくはR/C。
ひとくちにラジオコントロールといいましても、模型の自動車、バイク、ボート、飛行機、ヘリコプターなどの趣味用のラジコンのほか、農薬散布用ヘリコプターや、クレーンなどの産業用機械にもさかんに用いられており、他にも軍事的目的や地学調査など、そして昨今はドローンの登場により、ラジオコントロールの活躍の場はたくさんあります。
RCカーの仕組み
RCカーの仕組みは、オンロード、オフロード、電動駆動、エンジン駆動に関わらず、RCカー全体に共通するものが多いです。
大まかに機能を解説しますと、①送信機(プロポ)で操縦した電波を、②受信機に伝え、モーターやステアリングサーボを動かす仕組みとなっております。
余談になりますが、僕がRCカーを始めたとき(約20年前)と構造自体は大きく変わってはいませんが、それぞれの機器の性能は格段にあがっています。そのあたりも解説していきますね。
RCカーの動力
RCカーの動力は、電気モーターで走るタイプとエンジンで走るタイプの2種類があります。どちらを選んだとしても楽しむことはできますが、これからRCカーを始める方には、電気モーターで走るタイプを選ぶことをお勧めします。なぜなら、エンジンタイプだと騒音問題を始め、メンテナンス作業(清掃など)を含めての作業量が多くなるからです。
電動モーター | ||
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長所
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音が静かである。(走行できるところが多い) メンテナンスが比較的楽(エアダスターなどで十分綺麗になる) 初心者向き |
短所
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バッテリーの充電に時間がかかる 走行量を増やしたければ、予備バッテリーがいくつも必要ハイスピードのモーターと積載すると、それに見合ったアンプに載せ替えないといけない。 |
エンジン | ||
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長所
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燃料があればいくらでも走行できる エンジン音と排気ガスが出るので迫力がある 入門モデルでもハイパワー(時速60キロ以上) |
短所
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騒音、排気ガスが出るため走行できる場所が限られる 油汚れが多いためメンテナンスに手間が掛かる |
多くの方が気になるであろう最高速度なのですが、入門モデルの場合であれば、エンジンタイプの方に軍配があがります。入門モデルでも時速50km/h以上で走ることが可能なので、最初はその圧倒的なスピードに恐怖を感じることでしょう。
ハイスペックモーター、ハイスペックエンジンを搭載すれば、最終的には時速100km/h以上で走行することが可能です。そのためRCカーレースの現場では、実車と同じように空力を考えてのセッティング(ウィングのダウンフォース)を行います。
プロポとは?
プロポとは、”プロポ-ショナル・システム:比例制御”の略称です。簡単に言えば操縦機のことで、無線通信を使って走らせたり、曲がらせたりします。
引用:http://www.sanwa-denshi.co.jp/rc/support/beginner.html
RCカーの無線通信には27MHz/40MHz/72MHz/2.4GHzの4種類の周波数帯が有ります。ラジコン専用の電波帯としては40MHzと72MHzの周波数がラジコン専用となりますが、現在ではISM(産業、科学、医療)バンドとして広く使用されている2.4GHz帯が主流となっています。
引用:http://www.sanwa-denshi.co.jp/rc/support/bandSky.html
プロポに使う電池はアルカリ電池を使いましょう
節約のために100円均一ショップなどで売っている電池を使用している方も多いかと思いますが、安全を考えて、長期間安定した出力を引き出せるアルカリ電池を使用することをおすすめします。
パワーチャンプRS(12本)は、RCカーメーカーTAMIYAから販売されているもので、重負荷パルス放電性能を強化した単3形アルカリ乾電池。RCの送受信機に最適です。
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プロポのチャンネル数って何?
プロポのパッケージには「2チャンネル・プロポ」や「4チャンネル・プロポ」といった表記がされています。このチャンネル数とは、同時にコントロールできる動作の数のことを示しています。
一般的なRCカーは、スピード(前進・後進)、ステアリング(右・左)さえできればいいので、2チャンネルプロポが使用されます。しかし、なかには6チャンネル・8チャンネルといった多チャンネルのものもあります。これらは戦車のように砲塔旋回や砲撃といったアクションを行ったり、RCカーの場合は、ウィングの角度を可変させてダウンフォースの調整を行ったりします。
余談にはなりますが、ラジコン飛行機は、4チャンネル使用することが一般的で、ラジコンヘリコプターのエンジンタイプのものですと、6チャンネル使用するものもあります。
プロポの種類
引用:http://www.sanwa-denshi.co.jp/rc/support/beginner.html
プロポには「スティックタイプ」と「ホイラー」タイプの2種類が存在します。スティックタイプはRC創成期からあるタイプで、左右の親指を使って操作します。
ホイラータイプは、実車の操作イメージから造形されたもので、ハンドル操作をイメージさせるホイール部分と、アクセル操作をイメージさせるスロットル部分とがあります。
ホイラータイプは2チャンネルなため、RCカー以外の、RC飛行機、RCヘリコプター、ドローンなどはいずれもスティックタイプを使用します。
結局、どっちが良いの?
スティックタイプでも、ホイラータイプでもラジコン世界選手権でチャンピオンがいます。ですから、どのプロポを選んだとしても速さには影響はないのです。。
ただ、ホイラータイプが圧倒的にシェアを獲得しているのは事実です。
・スティックタイプ 2%
・ホイラータイプ 98%
これは単純にホイラータイプの方がスタイリッシュで好まれるためだからしょう。そのため、RCカーメーカーもホイラータイプのものを推しているのです。
RCカーの駆動時間
エンジンカーの駆動時間
エンジンカーの場合は、極端を言えば、燃料が無くなるまで走ることができます。ちなみに、1回の燃料タンクで走行できる時間はだいたい10分前後です。そのタイミングをみて給油をすれば、走り続けることができます。
電動RCカーの駆動時間
電動RCカーの駆動時間の目安は、4輪駆動の場合で10分ほど。F1のような2輪駆動車の場合で20分ほど走行することができます。
充電の待ち時間を極力減らしてコンスタントに走行させたいのであれば、2、3本バッテリーを準備しておけば、予備のバッテリーで走らせているときに充電させることができ、充電の待ち時間を減らすことができます。
とくに初心者の時期は、クラッシュして壊してしまうことが多く、修理しているうちにどんどんと充電が完了していくこともあります。
また、ベテランなってくれば、マシンセッティングに時間をかけるので、充電は完全に終わりきっている状態になっていることが殆どです。
このような事から、バッテリーの充電待ちというのは、ほとんどなく走行することができるのです。
【余談】ラジコンという用語は使えない!?
実は「ラジコン」という名称は、株式会社・E搏c屋コーポレーションが商標権を持っています。
そのため、RCカーメーカーは、「ラジコン」を使用して販売することができません。タミヤは「RCモデル」、京商は「R/Cモデル」と表現しています。
ラジコンカーの安全性とランニングコストについて
モータースポーツにあこがれる人は多いとは思いますが、モータースポーツはあらゆるスポーツの中でも、とくに資金が必要なになります(おそらく一番掛かるのでは…)。
まず車両を購入するにも何百万~数千万円の資金が必要になります。サーキットに行くまでも、数万~数十万円の資金が必要になります。レースに出場するとなるとそれこそ数十万円は絶対に必要になるでしょう。
またクラッシュ等による身体的ダメージのリスクも怖いところです。
その分、RCカーは、マシンに人間が乗車しないため安全です。資金も数万円程度から始めることができ、ランニングコストの低さも魅力的です。
このようなこともあって、RCカーを楽しんでいる年齢層は幅広く、幼稚園児から60歳を越えたシニア世代と、ありとあらゆる年齢の人たちが楽しまれています。
しかも、スケールの差はあれど、車のセッティングや挙動は、実車とさほど変わらないことも魅力の一つです。(ダウンフォースを考えたセッティング、タイヤの熱ダレが起きてラップタイムがあがらないなど)
車の趣味の中でも老若男女が分け隔てなく参加できるのはRCカー以外に考えられないでしょう
さぁ、あなたもラジコンカーの魅力を味わってみましょう!!