患者が本当に求めている看護って?元脳卒中患者の方に聞いてみた!

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患者が本当に求めている看護とは?元脳卒中患者の方に聞きました

こんにちは。フリーライターの「のち」です。

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コロナ禍で医療従事者の方々、毎日最前線でご自身の感染リスクもある中、不眠不休での治療、看護、私達の想像を優に超える毎日を過ごされていることだと思います。本当に感謝しております。

今回取材した方は、今から10年ほど前に脳幹出血と脳梗塞を経験された上西さんです。上西さんは2011年にAVMによる脳幹出血を発症され、それから2年後の脳血管撮影検査中に合併で脳梗塞を経験されています。

上西さんは、看護師として働く方に、患者が求めている本当の看護を知って欲しい!という思いで、講演会やブログ、SNS等で患者目線からの情報を発信されています。

今回もリモートにて対談をさせていただき、入院していたときの状況や看護師さんの対応についてお話をしてきましたのでレポート残しておきます。

2011年にAVMによる脳幹出血発症、2013年に検査中の合併による脳梗塞を発症という具合に、短期間のうちに2つの脳の病気を経験された上西信也さん

2011/01/20 脳幹出血発症 ICUから重篤部屋に移動

のち:「今日は突然のリモート対談ありがとうございました。よろしくお願いします」

のち:「脳幹出血と脳梗塞を経験されたとのとですが本当に大変でしたね。色々とお伺いしたいのですが、AVMによる脳幹出血ということですが、血管奇形があったことはご存じだったのでしょうか?」

上西:「いえ。全く知りませんでした。私が脳幹出血を発症したのが27歳の時でしたので、まだまだ先の事だと思っていましたし、脳ドッグという言葉すら知らなかったので自分の脳に血管奇形があるとは思いもしなかったです。」

のち:「普通はそうですよね。」

上西:「でも逆に、脳ドッグをして奇形が見つかったとしても困りますけどね。」

のち:「でもよく乗り越えることができましたね。一見すると病気をされた方のようには見えませんが」

上西:「いや、脳幹出血のときは冗談抜きで死ぬかと思いましたよ」

上西:「自発呼吸が弱くて人工呼吸でしたし、左半身麻痺、嚥下障害も長かったです」

のち:「本当によくその状態から戻ってこられましたね。失礼かもしれませんが、後遺症は何かあったりするのですか?」

上西:「嚥下障害、意識障害、左半身麻痺、左手の痺れ、右半身の感覚障害(温度)、言語障、高次脳機能障害(記憶力低下)、視野狭小、ふらつき、めまいなどが障害として現れたのですが、その殆どを克服することができています。」

上西:「ただ、細かい部分では後遺症が残っています。目の眼振であったり、痺れも少し残っていたりなど。でもあの時から比べたらほぼ無いようなものなので、自分では後遺症は残っていないと思っています。」

のち:「いや、すごいですね。」

上西:「退院してからは結婚し、子供2人にも恵まれ、また身体障害者手帳を持ちながらでも銀行ローンが下りてマンションを購入できるまでに回復できました。」

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上西:「私の場合、いろいろと恵まれていたんだと思います。」

のち:「たとえばどんなことがですか?」

上西:「毎日、家族が面会に来てくれたことです。すごく励みになりました。後、急性期のときに入院していた病院の看護師さんたちの看護がとても素晴らしくて、絶対に元気になった姿を見せて恩返しをしたい!と思いました。」

のち:「なるほど。上西さんは周りの人のサポートが良かったんですね。看護師さんのどのあたりが良かったのですか?」

上西:「発症直後は自分はどうなってしまうのだろうと大きな不安を抱えていました。どうにもならないとわかっていながら、看護師さんに「僕の病気は治るんですか?」と質問しても、嫌な顔一つせず親切に丁寧に答えてくれました。」

上西:「ちょっとしたことなんですが、『上西さん、今日はよろしくね~』と言った感じで名前で呼んでくれたこと、昨日の出来事を覚えておいてくれること、人として尊重してもらえることなんじゃないかと思っています。」

上西:「脳卒中を発症しての入院っていうのは、本当にある日突然のことなんです。昨日まで何不自由なく動いていた体が急に動かなくなって、自由に動き回ることすらできない。入ったことはありませんが、まるで刑務所にでも放り込まれたような感覚で、本当に俺って必要とされている人間なのかな~と。だから『名前で呼んで話しかけて』もらうことで、認められていると言いますか、存在していると思ってもらえると言いますか」

のち:「なるほど。名前で呼んで話しかける。それだけでも患者さんにとっては重要なことだったんですね。」

上西:「排便するときはオムツでするか、ベッドの上でバケツでするかを選べて、僕はずっとバケツでしていたんです。排便中はこぼれない様にバケツを看護師さんが持ってくれるんですが、音もするし、形や臭いもしたはずなのに、誰も嫌な顔せずに親切に対応してくれました」

上西:「本当、天使だと思いました。絶対に絶対に元気になった姿を見せて恩返しをしたいと誓い、リハビリも頑張れました。」

のち:「看護師さんの対応が原動力になったんですね!」

上西:「私の場合は、幸いにして看護師さん、そして主治医の先生に恵まれました。とくに毎日顔を合わせる看護師さんの存在は大きかったと思います。でも看護師さんが冷たくて機械的な対応だったら……。考えるだけでもゾッとしますが、きっと気を遣いながら入院生活をしていたと思いますし、治る病気も治らなかったと思います。」

のち:「なるほど」

上西:「僕は本当の意味で命を救うのは看護師さんだと思っています。」

上西:「僕が生きている理由、それは「僕が経験したことを看護師さんに伝えること、そして僕の経験が一人でも多くの脳卒中患者さんの助けになること」だと思っています。

のち:「講演会で話しているのもそのためですか?」

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上西:「はい。その通りです。今はコロナ禍の状況なため病院へ出向いても講演会は行っていませんが、コロナ禍で家族の面会が制限されている今だからこそ、日本全国の看護師さんに伝えていき患者が求める看護が増えてくれればいいなと思っています」

のち:「逆に、嫌だった部分って何かありますか?」

上西:「あまり言いたくはありませんが、あります。僕が脳幹出血を発症して合併症で肺炎を発症したときの話なんですが、あまりにもの辛さで覚醒してしまい歩いてトイレに行けると思ったんです(その時は片麻痺状態だったので歩けるはずもなく)。当然のことながらベッドから落下するような形で降りてしまったんです。」

のち:「危なかったですね。」

上西:「そのときに師長さんが対応してくれたんですが、それからというもの師長さんが他の看護師さんに対して「上西君は頭ぼおかしくなっているから話しかけても無駄だよ」みたいなことを僕が聞こえるところで話していたんです。」

のち:「それはショックですね。」

上西:「確かに脳の病気なのでボケてると思われても仕方がない部分あるかもしれませんが、普段は正常なのですごくショックを受けました。」

上西:「あと、どう見ても年下の看護師さんが「タメ口」で話しかけてくることに対して違和感を覚えることもありました。親近感を持たすためなのか、何なのか分かりませんが、社会人としてちょっと。。。という部分は感じたことがあります。」

のち:「タメ口は、どこの病院でもある程度みられますね」

のち:「最後に何かメッセージをお願いします」

上西:「色々あると思いますが、やっぱり看護師さんは存在意義は重大だと思います。患者を相手する仕事で、きつい・危険・汚いと言った事をされる看護師さんは本当に尊敬しています。」

上西:「思いやりをもった看護師さんが日本全国にもっと増えたら、きっと病気が治る人も増えるだろうし、たとえ助からなかったとしても安らかに眠りにつくことができると思っています。誰にでも入院する可能性はあります。その時少しでも気持ち良く入院生活を送れるためにもご協力をいただければ、とても嬉しく思います!」

上西:「先の見えないコロナ禍で大変な日々が続いて疲弊されている場合もあるかもしれませんが、今後ともよろしくお願いいたします。」

のち:「本日は貴重なお話を聞かせて頂きありがとうございました!」

脳神経外科の看護師を目指すかたへ

今回は元脳卒中患者の方に取材させてもらいました。

これから看護師を目指す方、また転職を考えている方の参考となり、より良い看護が提供されることを願います。

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