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脳卒中を発症すると重度の後遺症が残ってしまうと言うイメージであったりとか、お医者さんの説明でものすごく落ち込んでしまって身動きが取れていないような人がたくさんいることを感じています。
そのような人たちに『脳卒中と言うのは必ずしも後遺症が残る病気ではない!』と言うことを知ってもらい、希望を持って闘病生活を送ってもらいたいと願って、僕の実体験を元に希望をもって闘病生活を送ってもらえる活動をしています。
簡単に僕の自己紹介をさせていただきたいと思います。
僕は、1982年に大阪府で産まれ、現在も大阪府在住している上西信也(うえにし しんや)と申します。そして、2011年(当時28歳)のときに、先天性の脳血管の病気である脳動静脈奇形破裂(AVM)による脳幹出血を発症し、その2年後の脳血管撮影検査中(フォローアップ検査中)に脳梗塞を発症した経験をもちます。
脳幹出血を発症した際というのはかなり重篤な状態となり、自発呼吸とまり昏睡状態が続きました。また医師からは、左半身が麻痺しているし「一生ベッドから起き上がることはできないしょう」と言われ続けており、本当にいつ死んでもおかしくない状態でしたが、奇跡的に一命を取り止め、そこから驚異の回復力をみせ、発症前とほとんど変わらないまでに回復することができました。
しかし、その2年後に脳幹出血の術後のフォローアップで、カテーテルを使用しての脳血管撮影検査を行いますが、血栓が脳に飛んでしまったことによって脳梗塞を発症してしまいます。そのときは右脳の約半分を損傷し、失語症と高次脳機能障害、右目の視野欠損を患いました。
ただ、経験者は強しです!
過去の経験から何をすれば良いのかが分かっていたので、わずか1カ月後には失語症と視野欠損を回復させ、無事に社会復帰を果たすことができました。
このように短期間に2度も脳の病気を患いながらも、ほぼ後遺症を残すことなく回復できた人間は、世界的に見ても稀な存在だと自負しています。
今まで僕が経験した障害は下記になりますが、そのすべてを乗り越えることができました。
・嚥下障害・意識障害・左半身麻痺(手足のマヒ)・左手の痺れ・右半身の感覚障害(温度)・排尿障害・言語障害,高次脳機能障・視野障害,斜視・ふらつき・高次脳機能障害(すぐにかっとなる)・めまい・頭痛・性欲が無くなる。など、
脳卒中は誰にでも乗り越えることができる可能性があります!
なぜ、こんな事が言えるのかと言いますと、僕自身ごくごくどこにでもちる普通の人間だったからです。
確かに1回目の脳幹出血を発症したのが27歳と若かったかも知れませんが、もともと体力があったわけでもなく、運動神経がよかったわけでもない、ごくごく平均的(むしろ平均以下です)な人間だったからです。
ですから年齢的な要素はあまり関係ないと考えていますし、現に、このレポートを読んでいただいた多くの方に喜ばれています。
ぜひ、お時間のあるときに読んでいただければと思います。
脳卒中の回復の流れ
脳卒中の回復過程は、だいたいこのような形となっています。この過程を知ることで、変に心配になったり不安になることも少ないと思います。
ご自身の状況が今どの段階にいるのかを意識しながら、今すべきことをやっていただければと思います。
①急性期
②状態が安定してきたらリハビリ
③発症から半年を目途にしっかりとリハビリをする!目標は、1ミリでもいいので自分の意志で動かすことができる状態
④退院、日常生活
⑤このレポートのまとめ
①急性期
脳卒中発症直後から1~2週間は超急性期の状態で、重度の場合には、ICUなどに運ばれます。
僕は脳幹出血を発症した際も、数日間は昏睡状態となり、自発呼吸もできなくなっていたので、気管切開をして人工呼吸器を入れてもらっていました。
多少なりとも反応があったそうですが、まったくこの時の記憶はありません。
なお、この状態のときにお医者さんから家族への説明がある場合が多いのですが、ほとんどの場合が絶望的な説明をされることが多いです。
例えば、麻痺が残るだの。目覚めることはないだのといったものです。
僕も例にもれず、一生ベッド生活になるだろう。手足は完全に麻痺している。一生植物人間になるので福祉施設での生活も視野に入れて下さい。といった絶望としか言いようのない説明をされる場合が多いです。
しかし、必ずしもこの状態が続とは限りません。というのも脳の病気というのは発症した直後というのは本当に一番重症化しやすい状態となり、次第に脳の腫れなどが治ってくると自然とその症状が解消されていく場合があるからです。
中には、本当にお医者さんの言ったとおりになってしまうこともあるかもしれませんが、まずは必ずしも今の状態が続くとは限らないということを知ってください。
そして、それを前提に家族の方は患者をサポートしていただけばと思います。
どんなサポートをすれば良いかですが、今はコロナの影響で面会制限がかかっていると思います。
スマホを動かすことができてLINEでやりとり出来ているのであれば、それはそれでいいのですが、そうでない場合には看護師さん経由で励ましの手紙や、メッセージを書いた写真などを届けると良いでしょう。
こういったプレゼントはホント励みになりましたし、頑張ろう!と思いました。
②状態が安定してきたらリハビリでダメージを受けた機能を取り戻す
急性期の大きな山場を乗り越えることができたら、そこがこの病気のスタートラインです。
その時点で表れている障害をどこまで改善させていくかの戦いになります。
なので、例えば麻痺が出てしまっているとか、嚥下障害で飲食ができなくなっている。目がぼやけて見えづらいといった症状だったとしても、絶望してはいけません。
あくまでもここからがスタートラインなのです。
そこからしっかりとリハビリをして機能改善していけばいいんです!!
中には最初から諦めてしまってリハビリをしない方もいるんですが、それは非常にもったいないことです!
僕も、自発呼吸ができなくなって、嚥下障害で2か月ほど飲食ができなくなって、目もぼやけてしまって、左半身が思うように動かなくなってしまって。。。
などなど絶望的な状況だったんですが、そのときのリハビリの先生が「今がスタートラインなので、これからリハビリで改善していきましょう!」と言ってくれて、それを希望にして毎日リハビリをしました。
なので、絶望してしまって動けなくなるのではなく、希望をもって前を向いて、あの時もっとリハビリ頑張ればよかった~と後悔しないようにリハビリを頑張りましょう!
③発症から半年を目途にしっかりとリハビリをする!目標は、1ミリでもいいので自分の意志で動かすことができる状態です!
リハビリの大前提として、残った機能を伸ばしていくことです。
ですから1ミリでも自分の意志で動かすことができるのであれば、リハビリをすることによって、その可動域を徐々に広げていくことができるものだと考えています。
逆に言うと、自分の意志で全く動かすことができない部分については、正直難しい、後遺症として残ってしまうものだと考えています。
リハビリは、あくまでも残った機能を伸ばしていくものなんです。ですから、理論的に考えても少しでも自分の意志で動かすことができるのでしたら、リハビリをすることによって、徐々に可動域を伸ばしていくことは可能なのです!
④退院、日常生活
脳卒中を発症してからだいたい半年間が回復期と言われ、この期間を過ぎるとリハビリをしても効果が期待されないと言われています。維持期に入るとも言われます。
ですから、多くの方が回復期を過ぎてしまったら回復しないんだと思っています。
しかし、私は多少なりとも動かすことが出来るのであれば、何年経っても良くなっていくものだと実感しております。
現に私は年々体の痺れや、バランス感覚、体の動き自体が良くなっています。発症してから7年後には自転車に乗ることができるまでに回復しています。
ただし、条件があって、リハビリの時にもお話しましたが、自分の意志で少しでも動かすことができる事が前提です。
自分の意志で動かすことができないのであれば、神経が切れてしまっているので、おそらくリハビリでは限界があると思います。再生医療など新しい医療技術に期待をする必要があります。
そうではなく多少なりとも自分の意思で動かすことができているのであれば、回復期を過ぎてしまっていても、希望のでリハビリを兼ねた日常生活を送っていてほしいのです。
⑤このレポートのまとめ
このレポートでは、回復の過程を説明しました。
病気は病は気からという言葉からもできている通り、希望を失わずに前を向いて過ごしていくことが何よりも大切だと考えていますj。
私が闘病中、ずっと励みにしていた言葉をお届けします。
「神は乗り越えられる試練しか与えない」
どんなに苦しいことがあっても、それは神の試練であって、必ず乗り越えられる、と勇気づける言葉です。希望を失えば、人は生きていけません。どんなことがあっても、それは神の計いだから、必ず解決するようになっている、というのは、力強いメッセージだと思います。
それではまた後日、リハビリ効果を高める方法についてのレポートをお届けします。
よろしくお願いします。