急性期の脳卒中患者の半数にみられる合併症で、嚥下障害というものがあります。嚥下障害を簡単に説明すると、食べ物を上手に飲み込めず、間違って肺に入ってしまう状態のことを言います。僕も例にもれず嚥下障害を発症しました。
この嚥下障害は、急性期(7日後)には約50%にみられる合併症であると言われています。なお2週間後には約10~20%程度にまで減少すると言われていますが、僕の場合はなかなか症状が治まりませんでした。結局は2ケ月ほど嚥下障害で苦しんでいました。
嚥下障害がでている間は、まったく飲食ができない状態となるため、鼻からチューブを入れて流動食を流し込んでいました。たしかに栄養は足りているので餓死することはありませんが、生きているというより、無理やり生かされているという感じでした。
ですから、「入院中いちばん辛かったことは何ですか?」と聞かれると、間違いなく「嚥下障害」と答えます。それほど辛かった記憶があります。
そんな嚥下障害ですが、試行錯誤しながらなんとか約2ヶ月後には治すことができました。
嚥下障害が治ってひと口目にゼリーを食べたんですが、あの食感の感動は今でも忘れることはありません。
僕が嚥下障害を克服するためにやっていたこと
それでは本題に入ります。
僕が一番効果的だと思っていること。
それは、「絶対に食べれるようになる!」と思い込むことです!!
「えっ!そんなことで!」と思ったかも知れませんね。
具体的な方法ですが、
毎日暇があれば「絶対に食べられるようになる!」「絶対に食べられるようになる!」「絶対に食べられるようになる!」・・・・と頭の中でずっと呟いておくだけです。
嘘みたいな話かもしれませんが、僕は嚥下障害に限らず、数々の後遺症を乗り越えてきましたが、その根底にはこの「絶対に乗り越えてやる!」という思い込み、確信があったのだと思います。
後、辛いかもしれませんが、大好物の食べ物の写真を目の前に置いたり、触ったり、匂いを嗅いで奮起させるのもいいでしょう。
また紙に「絶対に食べられるようになる!」「絶対に水を飲めるようになる!」と書いて、毎日その文字を見ることも効果的だと思います。
病気は「病は気から」という語源から来ています。
僕は、本当にその通りだと思っています。
病気を治すのも自分の気持ち次第だし、病気にさせるのも自分の気持ち次第だと思います。