生存率1%と言われた脳幹出血と脳梗塞を克服した闘病記録

脳卒中で苦しんでいるあなたと、あなたの家族を、私の経験で救いたい

病気克服するための心構え

脳動静脈奇形破裂の再発は怖くないの?

投稿日:2020年9月24日 更新日:

僕は2011年1月20日、当時28歳のときに、脳動静脈奇形破裂による脳幹出血を発症してしまいました。出血した病床が脳幹にありましたので、自らの力で呼吸をして体内に酸素を取り入れるといった生命を維持するための基本機能すらできなくなりました。

医療機器やドクターや看護師さんの力を借りないと、とてもじゃないけど生きていくことができなくなってしまったのです。

脳幹出血発症直後は、命をとりとめることと、再出血を防ぐための処置が行われました。機能回復をするための手術といった前向きな処置は後回しです。

容体が落ちくまでに2週間ほどは点滴による症状悪化を防ぐ処置が行われていたようです。その後、ようやく手術を行うことができたのです。

僕は脳動静脈奇形が脳幹内にありました。この奇形に流れる血流を止めない限りは再出血の可能性が高いままになります。

出血した血管付近は再出血の可能性が非常に高くまた再出血した際の症状は1回目よりも重いです。

再出血は『死』を意味するのです。
脳動静脈奇形の手術には以下の3つの手術の適用が考えられました

 

開頭手術

僕が脳出血を発症した場所は脳幹部分にありました。大脳を手で掻き分けて脳幹にアプローチするなんて絶対にできません。ですから、開頭手術の適用はされませんでした。

 

放射線手術(ガンマナイフ)

放射線を使って脳血管の奇形部分を焼き切る手術方法です。
ガンマナイフではすぐに病巣を焼き切ることはできず
何度も手術が必要になるため適用されませんでした。
もたもたしていると再出血につながるとのこと。

 

カテーテル手術

足の付け根の動脈からカテーテルを挿入し、血管奇形に詰め物を混入し塞栓する方法。短時間で高い精度で血流を止める可能性が高いことから僕はカテーテル手術を適用されました。

出血場所、身体状況などによっては手術の適用はできないかもしれない。そのように言われていたので手術ができて家族は大変喜んだそうです。

術後しばらくしてから造影剤を用いての血管造影検査を受けました。
検査の結果、完全には血管奇形に流れる血流を完全に止めることはできていませんでした。
僅かながらではありますが、奇形部分に血液が流れ込んでいるのです。
本当にごく微量らしいので、そこから再出血してしまう可能性はきわめて低いらしいのですが。

やはりまったく奇形がない人と比べるとそのリスクは高い状態にあると言えるでしょう。

このような状態であることを他の人に説明すると

「再発は怖くないの?」
「手術は受けないの?」
「セカンドオピニオンは受けないの?」

このようなことをよく聞かれますが、僕はこのように答えています。


 

「再発は怖くないの?」

まったく怖くないです。
このように言うと語弊がありますね。

正確には、再発のことは考えないようにしているので「怖くない」のです。

食事、生活習慣によって「再出血」のリスクは、コントロールできます(もちろん規則正しい生活をしています)。

が、それでも再出血をしてしまうかもしれない。。
だけど、この部分は「神のみぞ知る領域」であって、もう僕の力ではどうしようもないのです。

自分でコントロールできないことに対してグダグダと不安を抱いているのは、アホらしい行為です。

「明日、地球が爆発してしまうんじゃないか。。」と不安になっているのと同レベルの話です。
もう、自分の力でどうしようもないことは「しゃーない」と割り切って生きる!

それが賢い生き方だと思っています。

 

「手術は受けないの?」について

僕は脳幹出血を克服してからは、半年に一回のペースでMRI検査を受け、1年に一回のペースで造影剤を使っての血管撮影を受けています。

検査の目的は、奇形部分に流れる血流量が増えていないか?を確認することです。
今のところ過去5年間で血流が増えていません。

このような事実を知ると
「もう一度手術をして血管奇形に流れる血流を根治させた方がいいんじゃないの?」
このように言われることがあります。
ですが僕は手術を受けることは拒否しています。
手術というのはリスクと表裏一体なんです。

手術をしたことがない人には分からないと思いますが、手術というものは必ずしも成功するものではないんです。

心臓手術なんかは5人に1人の人が手術台で亡くなってしまいます。

僕も安易にカテーテル検査を受けてしまったがために、合併症で「脳梗塞」を発症して失語症になってしまった経験があります。

仮に、血流を完全に止めることができたのなら、再発のリスクは限りなく低くなることでしょう。

しかし、もし脳幹部分に何かしらの合併症が出た場合には、僕は手術台の上で死んでしまうかもしれません。

もしくは意識が戻らなくなったり、呼吸ができなくなったり、目が見えなくて、全身麻痺になるかもしれません。。

だけど、今僕は幸いにして脳幹出血発症前とほとんど変わらない生活を送ることができています。

もう、わざわざ死にいくような行為はしたくないのです。

たしかに、僕の脳幹部分には爆発する確率が低いけど、爆発すればもう後がない爆弾を頭の中にため込んでいます。

しかし、この爆弾が爆発する確率と老衰死していく確率。
この両方を天秤にかけた場合に、どう考えても何もせずに放っておくことの方が長く生きられると僕は判断しているのです。

 

「セカンドオピニオンは受けないの?」

確かに複数人のお医者さんに診てもらった方が、病巣の異常や、治療の方針などが定まるのかもしれません。

けれども、僕はセカンドオピニオンを受けていません。

それは、セカンドオピニオンが嫌いだとか意味がないと言っているのではありません。

僕は、今の主治医に絶大なる信頼を寄せているのです。

この先生にだったら「死んでも」恨まない。

そこまで思っていますし、

実際にカテーテル検査による合併症で脳梗塞になってしまったときにも、恨んでいませんし、いい経験ができたとさえ思っています。

それくらい強固な信頼関係ができているのです。

ですから、たとえ敏腕のお医者さんを紹介されたとしても、信頼関係がないから話も聞きたくないし、信じないでしょう。

それに、どのお医者さんに診てもらっても診断結果は同じようなものになるだろうし、変なことを言われて気分が下がってしまうのも嫌ですから、そのようなこともあって、今のところセカンドオピニオンを受けていません。

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思い込みで脳幹出血(脳卒中)になる
 

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目次

第一章:闘病記録

序章

【僕が経験した脳の病気①】脳動静脈奇形破裂による脳幹出血

病気をしたのは僕のせい

意識がない患者に対して家族ができる2つのこと

【僕が経験した脳の病気②】脳血管撮影検査の合併症で脳梗塞発症

母直筆の71日間の闘病記録ノート

闘病中一番身近にいてくれた母との対談

第二章:リハビリテーション

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目のリハビリテーション

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第三章:ご家族の方へ

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第四章:マインドセット

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第五章:退院後の生活について

病気を乗り越えた後の生活

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最後に

番外編:商品レビュー

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