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病気をしたのは自分のせい

僕は先天性の病気で脳動静脈奇形破裂(AVM)に伴う脳幹出血を発症したそうです。この奇形は年を重ねることに破裂のリスクが高まっていくそうで、ちょうど僕のように30代くらいに破裂してしまうことが多いようです。

ただ、生涯破裂することなく生を全うされる方の方が多いそうです。

たしかにMRIの画像を見る限りでも脳幹部分に奇形がありそこから出血したのは素人目にも分かります。

だけど、この脳動静脈奇形を破裂させたのは、間違いなく僕に原因があったと思います。

こんなこと家族には言えませんが、僕は自殺願望があったのです。

当時は若かったこともあり、テレビでみる芸能人やセレブのように優雅に過ごし、フェラーリといった高級車に乗れない自分に対して、すごく嫌気を刺していたのです。

でも、何一つ達成できていない。

この達成できていないのは、僕が生まれた環境が悪いんだ!何で僕はこんな風に生まれてきたんだよ!庶民ではだめなんだ!僕は特別な人間なんだ!そう本気で思っていたんです。

そしてそのイライラを解消するためにタバコを吸い始めたのです。

とんでもない大バカですよね?笑っちゃいますよね。本当、自分でもバカだなぁーって思います。

だけど、当時の僕は大真面目に考えていて、こんなのだったらいっそ死んでしまった方がましだ!と考えるようになってきたのです。

そして付き合っていた彼女(現在の妻)と結婚に向けて進めていくのですが、頭の中では現実をよく見ないといけないと分かってはいながらも、

「本当にこのままでいいのか?」「芸能人と結婚するんじゃないのか?」「何言ってるの?現実を見なさい」「あなたと結婚しても良いよって言ってもらえるだけで幸せじゃないの?」と、常に頭の中に悪魔と天使がいて僕に話しかけてくるのです。

結婚式場の仮予約をしたときには、もうピークに「本当にいいのか?」「お前の人生それでいいのか?」と悪魔がささやいて頭の中がおかしくなってしまったのです。1日に吸うタバコの本数も40本以上を超えました。

ご存じかも知れませんが、タバコは脳卒中を発症させてしまう要因としてかなりのファクターをしめています。

その結果、僕は脳出血を発症してしまったのです。

脳卒中のことを英語では、『STROKE(ストローク)』と表現します。
その意味は、「神の一撃」。ある日…前触れもなく、まるで天罰であるかのように襲い、非力な人間にとっては…どうしようもないもの。この言葉には、そんな意味が込められています。

まさしく僕はこの意味の通り、天罰を食らうことになったのです。

本当に死ぬかと思いました。
何で僕がこんな目に合わないといけないんだ!!と毎日思いました。

でも、周りの人が僕に勇気をくれるから。
あんなに邪険に考えていた妻が「何があっても、ずっとずっといるから・・・」って言ってくれるから

何度も何度もくじけそうになって、逃げだしそうになったときにはまた優しく応援してくれるから・・・
僕は「優しさ」と「強さ」をもらっていきました。

その度に僕は生きていることに感謝し、支えてくれて人に感謝をし、見えているものすべてに感謝をし始めました。
そうして少しずつまともな人間に近づいてきたのです。その結果、今では子供二人を含めた家族ができ、もうあの時のようなことは1ミリも考えることがなくなりました。

神様は僕に人格を磨くための試練を与えてくれました。
少し手荒い方法だったかもしれませんが(笑)、本当にどうしようもなかった僕の考え方を一新させるには、これくらい強力なものでないといけないと考えてくれたのだと思います。

ですから僕はこの病気に感謝しています。
神様、大切なことに気づかせてくれて、ありがとうございました。と、

 

会社のメンバーからの応援メッセージ

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■妻からのメッセージ

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僕は、死んでしまいたいと自分自身を追い詰めたという大きな「失敗」をしました。
毎日が苦しくて、辛くて、生きることを自分で「終わりにしよう」と思いました。

でも・・・、

「周りの人々のおかげで、こんな自分でも大事に思ってくれる人がいること」を実感し、生きることをやめずに「幸せになる努力」を続けれるようになりました。

僕は、体のバランス感覚があまりよくありません。
手も痺れますし、片頭痛や目の眼振で苦しむこともあります。

でも、今、この病気に出会ったことで、本当に、幸せいっぱいです。
人生で、今が一番幸せです。

ですから僕は、この「病気」に感謝しています。

大切なことに気づかせてくれて、ありがとう・・・

首元にある気管切開の後は、僕にとっての「宝物」です。

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いつも僕に、「手足が当たり前に動くこと、呼吸ができていることの幸せ」を教え続けてくれるからです。

今の状況はあなたにとって、「すべて必要なこと」だから起きているのです。

だから「ピンチはチャンス!」「この試練は弱い自分が強くなるために神様が与えてくれた試練なんだ!」と思って、例えどんなにひどい状態であったとしても、「生きているだけで丸儲け」なんだ!と思って生き抜いて欲しいです。

そして、僕の事例を知っていただき、脳卒中を発症させないように、再発を防ぐためにもタバコは止めていただければと思います。

大切な家族の方々を悲しませないためにも、僕の失敗を参考にしていただきたいと思います。

いきなりタバコをやめるいのは難しい場合は、電子タバコや禁煙商品などを活用していただければと思います。

ご参考になりましたら幸いです。

 

目次:闘病記録

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脳卒中は進行形の病気ではない

病気をしたのは自分のせい

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