第一章:闘病記録

昏睡状態の患者に対して家族ができること

投稿日:2020年5月29日 更新日:

意識がなくてもあなたの声は届いていた

脳幹出血発症した直後は、昏睡状態となり、また自発呼吸もほとんど機能していなかったので、人工呼吸器を付けてもらっていました。

ただ、そのような状態でも覚えていたことがありまして、それは掛け声でした。ただ、掛け声といってもただ話しかけるだけではなくて、「早く良くなってね」「ずっと待っているからね」「お母さんが変われるものなら変わってあげたいわ」といった、本当に心配しているのよと感情を込めた掛け声です。

また名前を呼んでもらえるのも良かったと思います。

入院中、多くの患者さんと出会いましたが、みんな口を揃えて音は聞こえていたと言っています。このようにたとえ意識が無かったとしても音は届いている可能性が高いのです。

「音」は届いている可能性が高い

人間の機能の中でも『耳(聴力)』というのは、原始的な機能らしく、たとえ意識がなかったとしても届いている可能性は高いとのことです。

好きな音楽を聞かせることによって、脳波に良好な反応が・・・

早く回復して欲しい一心で、いろいろと目を覚ますきっかけ作りを試みていた妻。そんなあるとき、僕と同じように脳の病気で意識不明状態の人が、好きな音楽を聞かせることで、意識を取り戻し始めたという情報を得ます。

早速、耳にイヤホンを挿して僕が好きだった音楽を面会の度に、数時間に渡ってかけてくれました(このとき、曲名までは分かりませんでしたが、何か音楽が流れているなっていうのは分かりました)。

音楽を聞いた後には呼びかけに対する反応が出やすい

ある脳は分析経研究チームの発表では、名前を呼んだときの対象者の脳波を分析した結果、連続した音よりも好きな音楽を聞いた時の方が、より多い割合で脳波の応答が確認されたとされています。

さらに研究チームは、「音楽を聞かせたときの弁別応答があるときは結果がよりよいという関連があるように思われた」と報告しています。これらの結果から研究チームは、「おそらく音楽が個人の感情に関わっていることにより、覚醒および/または意識回復が促されている」と考えています。音楽は、意識障害の状態にあっても心に届きやすいのかもしれません。

手を触りながらの声掛けが有効

手を触ってもらいながらの声掛けも良かったです。感情が動かされ心に熱く残っています。ですから、家族や周りの方は、ぜひ手を握りしめながら、名前を呼んで話しかけてください。とくに思いやりのもった言葉は届く可能性が高いです。

耳元でそっと「早く元気になってね」「ずっと待っているからね」といった励ましの言葉です。

コロナ禍で面会が制限されている状況下でできること

コロナ禍の状況下では、自由に面会できることは難しくなっています。短時間にでも面会することができるのであれば、イヤホンを付けてオディオプレイヤーを再生してください。

面会すら制限されている場合には、もう看護師さんにお願いをするしかありませんので、お願いしてみてください。

肝心のオーディオプレイヤーですが、通常のオーディオプレーイヤーはパソコンやアプリを使って音源を取り入れる必要がありますが、以下のものは最初から音楽が入っているので、音源を取り入れるのが苦手な方はお使いいただければと思います。

ボイスレコーダーが有効

無題

僕自身、家族の「いつでも待ってるね!」「頑張ってね!」という声は聞こえていましたし、その声を頼りに目覚め始めたと言っても過言はないと思っています。それに音楽も心が休まりました。この「掛け声」と「音楽」の両方を実現できるのが、これから紹介するボイスレコーダー兼FMラジオチューナーです。

昏睡状態から目覚めた後は、ラジオとして使うことができるので喜ばれるかと思います。

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